「癌は誰でもなるもの!でも、まさか自分がなるとは思わないのが癌!」
とうとう第1関門の手術日です。
OS1を2本飲み切ったか確認した後に手術着を持って来てくれました。
ノースリーブで肩はマジックテープではだける、ウエスト前で紐で縛る青と白の細いストライプのロングシャツ。
寒いからとガウンも持って来てくれました。
それから、足を圧迫するタイツ。
全て身に着けて看護師さんを待っていました。
立会いは母と姉と娘。
今回は婦人科系だからと言って親近の女だけで行くからと母と姉に言われていた。
私的には最小限が希望だったのでそう言ってくれて助かりました。
皆んなで来られても私もどうして良いかわからなくなるので。
母は来たがるけどショックを受けやすい母のスケットに姉はお願いしたい。
2人とも車運転出来ないから娘が運転手と子供代表という事で(上2人は男でもあるので)。
13時からの手術になるので12時ぐらいに来てもらう事になっていました。
いつもなら予定より早く来るはずのメンバーが時間ぴったりだった。
聞けば、娘が白バイに捕まったと報告されました。
一時停止しなかったのか、歩行者妨害で切符を切られたらしい。
場所を聞いたら、白バイがよく隠れて違反者を捕まえる場所。
いろいろ話しが長くなりそうだったので姉が「これからこの子の母親が手術で急いでいるんだけどw」と最後は言い放ち
「すみません」と白バイ隊員が謝ったらしい。さすが姉。笑笑
娘の初検挙は祖母と叔母と一緒。
まぁ、いい経験だったんじゃないかなぁ。
手術室までは看護師さんに引率されて歩いて行きました。
中に入るとピンクや青の手術用の作業服着た看護師さんやお医者さんが何人もいて、人の多さに少し驚きました。
手術室の奥は更にいくつか部屋があり、それぞれが手術室になっているようだった。
「では、確認しますね」と言われて
名前と生年月日や今日の手術箇所の確認を口頭で確認してから
「こちらのお部屋になります」
と言われて更に扉が開き中へ入って行きました。
私は口癖の様に「宜しくお願いします」を繰り返していたと思います。
中に入ると、サイドにシルバーの棚がありたくさんのものが詰まっていました。
部屋の真ん中にある黒いベットの横にベットに上がるステップがあり、その前で弟が半分お金を出してくれた赤いpumaのシューズを脱ぎました。
丸いライトの下の黒い手術用のベットはほんわり温かかく、
「ベット、温かいんですね。」
「冷たいと寒いから、ちゃんと温めておいたんですよ。」
周りの看護師さん達はみな優しい笑顔で対応してくれてました。
「大丈夫ですか?緊張しちゃいますよね。」
「大丈夫ですか?」
何度も聞かれた。顔を覗き込みながら。
私はどんな顔をしていたんだろうか?
もぅ、切られちゃうんだなぁ。。。
一瞬泣きそうな自分がいた。
崩れそうな自分もいた。
でも、看護師さんの
「大丈夫ですか?」の問いに
「大丈夫です」と答える自分が
自分に「大丈夫」と言って支えていたと思う。
滲んだ涙も食い止めていた。
血圧を測った後、点滴の針を刺し軌道確保。
体に計測機器がどんどん取り付けられて行った。
口に酸素マスクがつけられ、
「まだ酸素だけですよ。もう少ししたら麻酔をながしますが、少しずつ流しますので安心してくだね。」
更に準備が進み、主治医が私の左肩を軽く叩き
「大田原さん、田中です。宜しくお願いしますね。」
ピンクの手術用の作業服に黒縁眼鏡をかけた先生が横に立っていた。
それから直ぐに喉に染みる味がして来て、
「あぁ、麻酔が流れ始めたな」
と思った直ぐに記憶は無くなっていました。
「終わりましたよ。病室に戻りますね」
そんな声に気がついた。
ベットが揺れて移動しているのを感じた。
あとで姉に聞いたが、私が手術室から出る時に手術スタッフさん達が一列に並んで頭を下げていたらしい。
皆んな感じが良くていい病院だったと言われました。
事前に看護師さんから声掛けてと言われいた姉は
「陽子バッチリだったよ!」
と言って看護師さん達から笑われたらしい。
あと「転移無かったよ」とも。
だいたいは覚えているが喋る気力は無かった。
病室に着いて私が言った事は
「今何時?」「脇が痛い」「お腹すいた」「だるいから喋りたくない」だった。
検査のために取り出したセンチネルリンパ節の傷が腫瘍を摘出した傷より痛んだ。
「ちょっと血が滲んでますね」
と言われたが「大丈夫です」とも
「お腹すいた」はなんとなく言った。
本当にすいていたか?
たぶん違うと思う。
何か違う事言って安心させようと思って言ったと思う。
そんな言葉しか浮かばなかった。
「頭がベットに着いちゃっているけど痛くないかなぁ。陽子デカイからね!」
と言って笑っているのがわかった。
身長173センチの私は間違いなくデカイ。
私と血の繋がらない叔母が乳癌で亡くなっているのだが、その時に立ち会った母は叔母の腫瘍は大きく白い斑点が凄かったらしいけど私の腫瘍は小さくて驚いたらしい。
やたらとその話をしているのも聞こえていた。
手術も成功し、センチネルリンパ節から癌細胞が検出されなかったのでリンパ腺の摘出せず、転移も無いとの判断に安心している様だった。
麻酔取れたばかりは朦朧としているのをわかっているので寝かせてあげようと言って、母と姉と娘は帰って行った。
足には圧縮する装置がつけられている。
あの、エコノミー症候群対策である。
足元で空気が抜けたり入ったりする音が響いていた。
それから脇の下の痛みを感じながらまた眠りについていった。
自然界のヒーリングで魂を覚醒させ自己実現へ導く!
≪魂のトラウマ解放ナビゲーター≫ の一野瀬陽月です✨ がんと闘いを経て生きる事の凄さと 素晴らしさを皆様にお届けしています。 丹沢山麗の地から 普段の生活を盛り込んでアーカイブしています。
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